就労選択支援で〈働く選択肢〉を広げる──ゆいジョブ!勉強会 Vol.1 開催レポート

◎開催したよ!! ~ゆいジョブ!勉強会~
2025 年 4 月 16 日(水)、那覇市旭町 Ristorante AICO×CO で「ゆいジョブ!勉強会 Vol.1」を開催しました。テーマは 就労選択支援。障がいのある方自身が“働くという選択”を主体的に考えられるよう伴走する新サービスです。当日は福祉・教育・医療・企業など 23 名が参加し、制度の概要と地域導入の課題を共有しました。
◆勉強会の風景はこんな感じ♪



◆勉強会後のアンケートではこんな声が寄せられました★
『貴重なお話ありがとうございました!立ち上げの方法も教えてほしいです!』
『ありがとうございました』
『初めて参加しました。横の繋がりの大切さを改めて分かった気がします。グタグタでもこんな感じが分かりやすかったです。ご準備ありがとうございます。今後とも宜しくお願いいたします。』
『勉強会ありがとうございました。疑問に思っていた部分(メリット・デメリット)についての意見を聞くことができ、大変参考になりました。まだ就労支援に配属されて二週間であるため、勉強不足であることをあらためて実感しました。今後もこのような場に参加し、学びを深めていきたいと思います。』
『熱さを感じ素敵でした。ありがとうございました。』
『勉強会開催ありがとうございます。就労に関する知識を深めたく、参加致しました。また宜しくお願いします。』
『今日は、ご縁があり参加させていただきました。病院の相談員のため、就労支援の実際には携わっていませんが、お話を聞かせて頂き、大変勉強になりました。ありがとうございました。』
『良い時間帯で、しかも内容も濃い感じになっていて嬉しかったです。國吉さんもいてくれてとっても心強かったです。』
『本日はとても良い機会になりました。ありがとうございました!企業側として、企業実習の評価が重要になってくるかと思うのですが、評価のノウハウが足りていないため、企業側にも勉強会の機会があればと思いました。』
『支援機関で集まる機会がないため、貴重な勉強会の時間になりました。また、ぜひ参加したいと思います。』
『地域・企業・学校の連携を密にとっていって、障がい者の未来に繋がる話しになる勉強会でした。今からもっと変わって行くとは思いますが企業の方々も障がい者の特性を理解して頂けるような企画(事業所見学、職場体験見学)をどんどん増やしていけると一般就労(障がい者雇用)にも繋がるのではないかと思いました。障がい者の方々の将来の手助けをしていくうえで、このような勉強会を是非今後とも参加したいと思っています。本日はありがとうございました。』
『すごく意義のある取り組みだと思いました。応援します。名札を返し忘れたので次回お返せます。』
◎勉強会内容報告
1.就労選択支援とは?制度ポイント総まとめ
1‑1 制度誕生の背景
- 就労移行や継続 B 型を利用しても、一般就労へ移行しにくい層が固定化
- 本人の能力・適性を客観的に可視化する仕組みが乏しい
- 「制度の谷間」で支援が途切れるリスクを解消する必要
1‑2 サービスの目的※厚生労働省「就労選択支援の概要」PDF
障がいのある方が「自分らしい働き方」を選択できるよう、アセスメント+情報提供+多機関連携 で自己理解と進路決定を支える。
1‑3 基本プロセス
- 情報提供・申請(市町村・計画相談)
- 作業場面でのアセスメント
- 多機関連携ケース会議
- アセスメント結果を共有し進路提案──就労移行/継続 A・B 型/一般就労 など
1‑4 関係機関の役割※就労選択支援員養成研修 通知(令和7年3月PDF)
市町村、相談支援、就労系事業所、ハローワーク、職業センター等が連携し「質」と「中立性」を担保。特に ケース会議 がキモとなり、アセスメント結果を共有して次の一歩を明確にします。
2.ゆいジョブ勉強会プログラム(2025/4/16)
時間 | 内容 |
---|---|
19:00 | 開会あいさつ/ゆいジョブ!の歩み(おしごと発見フェア2024レポート ) |
19:10 | 「就労選択支援」について概要確認 *厚労省 障害福祉課 就労選択支援専門官 |
19:40 | 意見交換 |
20:00 | グループディスカッション |
20:25 | クロージング/次回予告 |
配布資料にはアセスメント様式やタイムスタディの実例も掲載され、参加者がその場で具体的にイメージを掴める構成となりました。
3.アンケートで見えた“現場の温度”
3‑1 回答者プロフィール
- 回答数:23 名
- 所属内訳(複数回答)
- 就労継続支援 B 型:9
- 企業:5
- 就労継続支援 A 型:4
- 医療(訪問看護等):3
- 就労移行支援:2
- 特別支援学校:1
- 計画相談:1
3‑2 満足度
5 段階評価で 平均 2.65/5(「満足」寄り)。「制度解説が具体的で分かりやすかった」という声が多数を占めました。
3‑3 今後取り上げて欲しいテーマ(上位)
- 人材(職員)育成
- 生産活動と工賃向上
- 企業開拓・実習受入の仕組み
- アセスメントと評価手法
4.学びと示唆
4‑1 アセスメントは“対話”
評価結果を本人と一緒に言語化し、支援全体のコンパスにする。“判定”で終わらせない姿勢が求められます。
4‑2 ケース会議で質と中立性を担保
多職種で意見交換することで支援方針が客観化され、本人・家族への説明責任も果たせます。
4‑3 モデル事業のノウハウを横展開
全国 6 エリアで蓄積した教材・シラバスは地方圏でも即活用可能。沖縄独自のネットワークを重ねることで、地域力が一段と高まります。
5.今後のステップ ── “やってみる” を加速させる3フェーズ
フェーズ | ゴール | 具体的アクション | 担当主体 |
---|---|---|---|
Phase 1:理解を深める | 制度開始前に全職員が共通言語を持つ | * 就労選択支援オンライン研修に参加 * アセスメント様式(タイムスタディ等)の模擬記入ワークを実施 | 事業所管理者+現場リーダー |
Phase 2:小さく試す | 試行アセスメントで現場フローを可視化 | * 既存利用者 1〜2 名を対象にアセスメントを実施 * ケース会議で結果を共有し記録様式をブラッシュアップ | ケース会議メンバー(相談支援・企業・学校を含む) |
Phase 3:地域に広げる | ネットワークを整備し継続運用へ | * 特別支援学校・企業向け説明会を共同開催(イベントカレンダーで最新情報を見る) * 成功事例と教訓をゆいジョブ!サイトで公開 | ゆいジョブ!実行委員会+県職業センター |
6.編集後記
今回の勉強会は「制度を学ぶ場」と「仲間を見つける場」を同時に成立させる手応えを感じました。就労選択支援はまだ走り始めたばかりですが、沖縄ならではの“ゆいまーる”精神を生かし、多主体協働で障がいのある方のキャリアを支えていきます。
次回 Vol.2(5月30日(金)19:00~予定)
テーマ:就労支援とアセスメント
続報は当サイト・SNS でお知らせします。ぜひご参加ください!
本記事は勉強会アンケート・厚労省公開資料・当日配布資料を基に作成しました。制度詳細は今後更新される場合がありますので、最新情報をご確認ください。

この記事へのコメントはありません。